暇人に捧げるブログ

著者 大判焼き

思いつきの小説 吾輩は亀である 5話

吾輩は亀である。今日の餌はちゅ~るである。

もちろん亀に猫用の餌など食わしてはいけないのであるが、そこを意に介さずに食わせるあたりが、ご主人を人格破綻者と呼ぶ一因である。

どうやら吾輩とサバ缶が、必死にちゅ~るを奪い合うさまが面白いようだ。

 

サバ缶は、これは自分用の餌であるからくれてやる訳にはいかぬ、とばかりに両方の白い前足を使ってしっかりと掴んで食べているが、吾輩とても食わぬ訳にはいかないのだから前足に嚙みついてやると、フギャーとサバ缶は叫び、それを見てご主人は涙を流して笑っている。

 

騒々しい食事を終えて寝床に帰り、まったく吾輩達ほど不幸なペットも他におるまいと、心の中でわな鳴きつつ今日も眠りに落ちるのであった。