暇人に捧げるブログ

著者 大判焼き

思いつきの小説 吾輩は亀である 6話

吾輩は亀である。ご主人は爪を切っている。

人間というものは実に面白い。なぜ爪という便利なものを切るのであろうか。

爪があれば這い上がる時も、散歩をする時にも便利である。

 

ご主人は足の爪を切る時に、おかしな恰好をするクセがあるので吾輩は興味深くて近寄って見る。するとご主人は吾輩の甲羅を掴んで遠くに離すが、吾輩はまた近くに寄って見に行く。いつもそれを二度三度と繰り返すのである。

 

爪を切り終えたご主人はサバ缶の爪も切ろうとするが、サバ缶はあらん限りの力で暴れて逃げて行った。

なぜ人間というものはそんなに爪を切りたがるのか、実に不思議な生き物である。